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めまいを防ぐ食事の三原則 耳の血管の動脈硬化を予防する「魚菜食・減塩・低糖質」

めまいを防ぐ食事の三原則 耳の血管の動脈硬化を予防する「魚菜食・減塩・低糖質」

めまいを起こさないようにするには、日々の食事に気をつけることも大切です。具体的には、動脈硬化を防ぐ食事を心がけるとよいでしょう。「魚菜食・減塩・低糖質」が三原則です。【解説】坂田英明(埼玉医科大学客員教授・川越耳科学クリニック院長)

解説者のプロフィール

坂田英明(さかた・ひであき)
埼玉医科大学客員教授・川越耳科学クリニック院長。埼玉医科大学卒業後、帝京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科助手を務める。ドイツ・マグデブルグ大学耳鼻咽喉科研究員、埼玉県立小児医療センター耳鼻咽喉科副部長、目白大学保健医療学部言語聴覚学科教授を経て、2016年より川越耳科学クリニック院長。『耳鳴りは1分でよくなる』(マキノ出版)など、著書多数。
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メタボの予防食がめまいも予防する

めまいを起こさないようにするには、生活習慣のほか、日々の食事に気をつけることも大切です。

具体的には、動脈硬化を防ぐ食事を心がけるとよいでしょう。脳や耳の血管はきわめて細く、動脈硬化が起こると、脳や内耳の循環が悪くなります。その結果、平衡機能(体のバランスを保つ働き)が低下して、めまいが起こりやすくなるのです。

動脈硬化を防ぐためには、その引き金となる高血圧糖尿病高脂血症(脂質異常症)などの生活習慣病を防ぐ必要があります。

いわゆる「メタボ」の予防は、実はめまい予防にもつながるのです。以下のポイントを参考に、食生活を振り返ってみてください。

① 魚と野菜を中心に(動脈硬化・高脂血症対策)


動脈硬化を進行させる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らすためには、動物性の脂肪を控えることが大切です。

たんぱく質の供給源である肉を食べる場合、牛や豚のバラ肉や、ベーコンなどの加工品はできるだけ避け、赤身の肉や鶏の胸肉にするとよいでしょう。

積極的に取りたいのは、サンマ、イワシ、ブリなどの青背の魚です。

動脈硬化を抑える善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やし、中性脂肪を減らして高脂血症を防ぐ、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

また、食物繊維をたっぷり含む野菜やキノコ、海藻、大豆製品は、小腸でのコレステロール吸収を抑え、悪玉コレステロールを減らします。

食物繊維は、めまいの大敵である便秘も予防します。納豆、ワカメ、オクラなどのネバネバ食品がお勧めです。

サンマ、イワシ、ブリなどの青背の魚、野菜やキノコのほか、海藻や大豆製品、納豆などのネバネバした食品もお勧め。

減塩調味料やかんきつ類も便利

② 減塩(高血圧対策)

塩分の多い食事をすると、血液中のナトリウム濃度が高くなり、体はナトリウム濃度を下げるために血液の循環量を増やします。血液量が増えると心臓の拍動が強くなり、高血圧を招きます。高血圧になると血管の内壁が傷つき、動脈硬化も進行させてしまいます。

高血圧の予防には、やはり減塩が欠かせません。食塩摂取量の目標値は、高血圧の人で1日6g未満、高血圧でない人では成人男性8g、女性7g未満とされます。

完璧に達成できないとしても、これに近づけるよう食事を意識するだけで、減塩になるはずです。

薄味にして減塩する一つのコツは、減塩のしょうゆ、みそ、ソースを活用することです。

塩やしょうゆの代わりに酢、レモンなどのかんきつ類や、カレー粉などの香辛料をきかせると、薄味に変化をつけることができます。だしをきかせても、おいしく食べられます。

塩分を取り過ぎないとともに、体から追い出す食品を積極的に取ることも大事です。

そのためには、カリウムが多い食品(野菜、豆、キノコ、イモなど)、カルシウムが多い食品(乳製品、コマツナ、小魚など)、マグネシウムが多い食品(大豆製品、ゴマなど)が効果的です。

減塩のしょうゆやみそなどの調味料、かんきつ類の酸味やだしも塩の代わりに重宝。

糖質の多いものは食事の最後に食べる

③ 血糖値が急に上がらない食事(糖尿病対策)

高血糖が続くと血管の内壁が傷つき、動脈硬化が進みます。ごはんやパン、うどんなどの糖質を控えめにすることで血糖値の上昇を抑えます。

食事は、GI値(食後の血糖値の上昇スピードを数値化したもの)の低いものを選ぶとよいでしょう。

食品ごとのGI値がわかる表などを参考にすると、「白米より玄米のGI値が低い」「うどんよりそば」「おやつには、せんべいよりナッツ類」など、血糖値が上がりにくい食品がわかります。それが理解できれば、効率よく低糖質の食事を実践できます。

さらに、食事の順番を次のように工夫すると、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果があります。

まず、野菜・キノコ・海藻など食物繊維が豊富なおかずを先に食べます

その後に、魚や肉を食べます。そして最後に、ごはんやパン、うどんなどの糖質(主食)を食べます。

ごはんやパンなど、糖質の高い食品を先に食べると、血糖が一気に上昇します。一方、糖質の吸収を抑える食物繊維を先に食べると、血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの過剰な分泌を抑えることができます。

食物繊維たっぷりのおかずを先に食べると、満腹感を得やすくなるので、ダイエットにも役立つでしょう。

生活習慣の見直しとともに、ぜひ食事内容も気を使ってみてください。

ごはんやパン、うどんなどの糖質を控えめにし、食べる順番を野菜→魚や肉などのたんぱく質→最後にごはんやパンなどの糖質にする。

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